基本コンセプト
昼間はある程度の交通量がある交差点に面した立地です。 交差点からの視界や音を遮蔽する必要があるため、塀の設置が重要なポイントになると考えました。 ただ、威圧感があるような高い塀の設置はお客様がご希望されなかった事もあり、高さは1m20cmにとどめました。 内と外が繋がりながら区切られているという意味合いを込め、植栽で視界を区切るよう考えました。 同時に、境界ぎりぎりまで庭の面積を惜しむように囲うのではなく、信号待ちをしている通行人の方々にも景を楽しんでいただけるような空間の取り方を考えました。 玄関から庭へとつながる通路には、パーゴラを設置し、庭への入口として楽しめる空間となるよう、明るい下草を植栽しました。
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施工前後
施工後
パーゴラにはつるバラを絡めます。 パーゴラの下には園芸植物を中心に植えてあり、草花が地面を覆う予定です。 水道栓も庭にあわせて、デザインしてあります。
こちらのお庭でも、最初に行ったのは土の入れ替えと排水をよくするための暗渠配管の設置でした。 交差点のすぐ側ということで、どのように区切るかという点をまず考えましたが、版築壁の前後に植栽をすることにより、やわらかく繋がりながら区切るということができたように思います。 完全に遮蔽をしなくても視線を分散させ、目隠しの機能を持たせることができたと思います。 木が芽吹いた後、お客様からは、天気がよい日は窓を開け放していますと言っていただけました。
住まいは、個人の持ち物ではありますが、そこにあるだけで、街の景観に影響します。 景観に寄与しながら、個人のプライバシーと暮らしを守る庭作りについて考えを深める経験をさせていただけました。
こちらの庭作りの様子は、ブログの2009年9月〜11月に記事を載せています。
庭園管理 植吉 代表者 鎌田吉一 福島県いわき市田人町黒田字唐沢14