美しい空間と時間 庭園管理植吉
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植木屋雑記帳

 

■ヒグラシと仔猫

夜明けに目覚めるとヒグラシが鳴いている。
浄土の池に眠ったまま浮かんでヒグラシの多重奏を聴いた。
私を忘れ私の付属物を忘れた。
遠く哀しく美しい音。
浸ろうとしていると、仔猫が膝に何度もぶつかり稽古をしかけて眠れなくなった。
眠れねえよ!

3時より雷雨。
赤松の手入れをやめて山路を帰る。
峠を越えると空が焼けた。
雨で濡れた舗路がオレンジ色に輝いた。
浄土、浄土。
浄土が何かは知らない。
玄関を開けると仔猫が飛びかかってきた。

 

 

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庭園管理 植吉 代表者 鎌田吉一 福島県いわき市田人町黒田字唐沢14