雑木山
近くの雑木山に苗木の掘り取りに入った。 持ち主の許可を得た場所へゆくまで、林道を塞ぐ倒木が何本もあった。 この間の大風で里山は大荒れに荒れていた。 薪になる枯枝がたくさん落ちていた。
昔は、風が吹いた後の雑木林は薪拾いの村人達が我先に入っていた。 落葉はかき集めて堆肥にした。 それで山は清められ、山菜やキノコがたくさん取れた。 山はいつも庭のように手入れされ美しかった。 今は誰の目にも触れられない。
都市では里山を模した雑木の庭が喜ばれ、大金をかけて作り込まれる。 中山間地は過疎と高齢化が進み、もはや集落を維持することも難しい。 この村も昨秋から路線バスが廃止になった。
クロモジがあったので掘り取った。
堆積した落ち葉を掻き分けてスコップを入れると、さっくり、根鉢が冬の日溜まりに浮き上あがった。
庭園管理 植吉 代表者 鎌田吉一 福島県いわき市田人町黒田字唐沢14